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「ウィーンにて」

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ウィーンのベーゼンドルファーサロンでのリサイタル。

当日は満員を超える現地の沢山のお客様においで頂き、立ち見の方もいらしたほど。楽器、会場、お客様の雰囲気の全てが揃った大変素晴らしい演奏会になりました。

反応がストレートなウィーンの聴衆の、食い入るように聴いてくださる雰囲気と、最後にヴラボーを頂けた事は本当に嬉しく、ピアノを弾いていてこんなに楽しかったのは久しぶりでした。

オーストリアの、ピアニストや職人さんたちに対する尊敬や、そう言った方々が持つ誇り(変な顕示欲や認証欲求では無く)=クラフトマンシップは、文化や社会が成熟した国だからこそ成り立つ物だと理解し、改めてオーストリアの偉大さを実感しました。留学中は必死過ぎて日々目の前の課題の練習の事しか見えなかったのと、これらを含むあらゆる環境が「当たり前」過ぎて、自分の居た環境の偉大さと魅力に気付きながらも、どうしても感謝することが出来なかった自分が居ましたが、今回の渡墺では日本に帰国してからのこの13年間の様々な葛藤や努力を自分の中で納得させ、全てが腑に落ちた様な気がしました。

日本からは、いつもお世話になっていて大尊敬するコンサートチューナーさんや、私のお弟子さん達がいらして下さり、ワイワイと本当に楽しく充実した旅となりました。

前回、最後にウィーンに行ったのはコロナ前の2019年。楽友協会の「アーティスト入口」を見た時に「私が次にウィーンに来る時は、この入口から自分は入る!」と決意しましたが、あらゆる方々のお導きにより今回はその目標が叶いました。

「アーティスト入口」

改めて、日墺ベーゼンドルファーのスタッフの皆様、そしていつも温かく応援してくださるファンやお弟子さん達、お客様方には感謝御礼申し上げます。

⁡(次にウィーンに入る時には「着付け」を自分でできるようにしておこうと決意!)

今回5回のコンサートに行きました。ムジークフェライン4回、オペラ座一回。ウィーンフィルのホーネックの室内楽はとろけた!!

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